今井進太郎の商売繁盛コラム

モバイルファースト

2013.7.5

先日、新潟市出身で「モバゲー」などのサービスで有名な株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)の創業者であられる南場智子さんが書籍を出版されました。そのタイトルは、『不格好経営~チームDeNAの挑戦~』。「ビッダーズ」「モバオク」「モバゲー」などのサービスがいかにして生み出されたのか?南場さんのご出身が新潟ということもあり、早速手に取って読んでみました。タイトルの通り、今のDeNAを築くための悪戦苦闘が描かれており、その中にも南場さんはじめチームメンバーの熱い情熱と緻密な戦略を伺うことができ、とても参考になる書籍でした。何より南場さんの人としての温かさに何度も心を打たれました。

書籍の中で、「モバオク」誕生のエピソードが語られています。当時、ネットオークション&ショッピングサイト「ビッダーズ」を運営していたDeNA。しかし、王者Yahoo!の牙城を崩すことができずに苦しんでいました。いくつかの事業を試行した結果、2004年春に新たに開始した携帯向けオークションサイトの「モバオク」がヒットします。携帯電話からのネット接続のパケット定額制が普及してきたタイミングを捉えたことが成功要因のひとつですが、注目すべきは、パソコンを前提にしてつくられたビッダーズの延長線上でサービスを開始するのではなく、一から携帯向けに特化する形でスタートしたことです。これが契機となり、DeNAはパソコンベースのサービスからモバイルベースへと大きく舵を切り、今日の隆盛に繋がっていきます。

『モバイルファースト』という言葉をご存じですか?
これは、パソコンの延長上として、モバイルを捉えるのではなく、モバイルつまり携帯電話、携帯の中でもスマートフォンへの対応を第一優先に考えて、WEBサービスを提供しようという考え方です。

スマートフォンの利用者は、国内では4割を超え、その普及は誰もが知るところでしょう。ある調査によると、月のネット利用時間は、パソコンで1,301分/月、スマホで1,492分/月と、スマホの方が上回る結果が出ています。

このような現状があるにも関わらず、我々はついパソコンの延長上でモバイルを捉えてしまいがちです。例えば、「パソコン用のサイトをどうスマホで最適化するか?(スマホでどう見やすく使い勝手よく表示するか?)」といった議論をよく聞きます。これは、まだパソコンファーストの考えから抜け切れていない証拠です。

当社が運営するにいがた子育て応援団「トキっ子くらぶ」では、7月2日よりサイトのリニューアルを実施しました。制作にあたっては「モバイルファースト」の考えを取り入れ、スマホでの利用を特に意識しました。優待カードが使えるお店をマッピングで表示したり、GPS機能を使い利便性を高めたりしています。ぜひ一度覗いてみてください。(もちろんスマホで!)
http://www.tokicco.net/

対消費者向けのビジネスでも、対事業所向けのビジネスでも、スマホ対応は必須の時代になっています。「モバイルファースト」を念頭に、今後のネット戦略を練り直してみてはいかがでしょうか?

今井 進太郎
グローカルマーケティング(株)代表取締役
トキっ子くらぶ 代表
中小企業診断士/1級販売士

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