事例

展示会・イベントに向けた出展戦略の個別支援(令和7年度伴走型小規模事業者支援推進事業)

2026.04.01
企業名
豊栄商工会様
業種
商工会・商工会議所
ホームページ
https://r.goope.jp/toyosaka/

≪ご依頼いただいた背景≫

 本事業は、豊栄商工会様が管内の小規模事業者様に対し、展示会へイベントへの出展を通じた販路開拓を支援するために企画されました 。多くの小規模事業者様にとって、展示会は新規の見込み顧客と出会う貴重な機会ですが、「出展すること」自体が目的化してしまい、具体的な成約や継続的な取引に繋がらないという課題がありました。そこで、専門家による客観的な視点を取り入れ、出展前の戦略立案から会期後のフォローアップまでを体系的に指導することで、一過性のイベントに終わらせない「売れる仕組み」を構築することを目指しました。

≪ご支援内容≫

 本事業では豊栄商工会の会員事業者様3社に対し、事前指導2回と事後振り返り1回の計3回の個別指導でご支援を行いました。展示会への出展経験に応じて、以下3回のプロセスを基本に協議、ご助言を実施しました。

<第1回>ターゲット選定と自社の強みの再定義
 展示会成功の土台作りとして、まずは「誰に」「何を」届けるかを明確にするため、過去の取引実績や理想の顧客像から、詳細なターゲット像を設定しました 。あわせて、出展の際の主力商品の絞り込みとコンセプトづくりを行いました。単なる商品紹介・機能紹介ではなく、顧客が受け取るメリット、ベネフィットをもとにメッセージや自社の売り・強み(USP)を整理しました。

<第2回>ブース設計と販促ツール、接客術の助言
 本番直前の準備として、展示会やイベント当日に成果を出すための仕組みを整えました。来場者がつい足を止めてしまう「視覚的な仕掛け」や、ブースの奥までスムーズに誘導するための配置を実際のブース図面や会場図、過去の出展時の様子をもとに設計しました。また、来場者への声掛けの方法からニーズの引き出し、商談予約の合意までの流れをシナリオ化し、一部では模擬接客を通じて定着を図りました。さらに、名刺交換数やLINE登録数など、会期中に達成すべき具体的な目標設定を行いました。

<第3回>成果の検証と継続的なフォロー体制の検討
 出展後の結果を分析し、獲得した接点を確実な収益へ繋げるための指導を行いました。目標に対する達成度を確認し、来場者の属性や人員体制の過不足など、現場で判明した課題を整理しました。加えて獲得したリード(名刺やLINE登録者)に対し、どのようなタイミングで価値ある情報を届けるべきか、フォローの方策を検討しました。

≪ご支援事業者様と成果≫

<事例1:建設業(リフォーム・建築)>
「ペット向けイベントでワンちゃん向けリフォーム商材の出展(新潟開催)」

○これまでの課題
 過去のイベント出展では、犬向けのリフォームと猫向けのリフォームを出展していましたが、イベントの来場者とのミスマッチやターゲットがぼやけていることもあり、受注実績が伸び悩んでいました 。現状分析の結果、ターゲット設定が曖昧なまま多くの展示物を並べていたことと、来場者がブースに入りにくいという問題が浮き彫りになりました。また、自社の強みである「滑りにくさ」や「掃除のしやすさ」そして「社長自身が愛犬家である」といった独自性を、ホームページやチラシなどの販促物にうまく反映しきれていない点も課題でした。

○支援内容と成果
 今回のイベント出展においては、ターゲットを「戸建てで愛犬と暮らす層」に絞り込み、犬のケガ予防や健康寿命を意識した飼い主視点の新コピーを策定しました 。また興味を引く「無料フォトスポット」の設置と、写真の受け渡しをフックにLINE登録を促し、会期後も自動追客できる仕組みを構築しました。結果、目標を上回る約70名の新規LINE登録を獲得しました。また登録者の9割が「戸建て居住者」という質の高いリスト形成に成功し、成約率向上の土台を整えることができました。
<事例2:ITサービス業(管理システム開発)>
「IT・DX推進イベント、展示会へのブース出展(新潟開催)」
○これまでの課題
 自社開発の勤怠管理システムを提供しており、これまでは積極的な自社営業を行わず、代理店や年数回の展示会出展に頼っている状況でした。販促物やホームページの内容は機能紹介に終始しており、経営層や総務担当者が抱える「複雑な勤怠管理の工数削減」や「残業リスクの把握」といった悩みに対する解決策として、自社の強みが十分に伝わっていませんでした。そのため、展示会に出展しても具体的な商談やアポイントに繋がりにくいという課題を抱えていました。

○支援内容と成果
 個別支援の中で、既存の他社製品では対応が難しい複雑な勤務ルールへの「カスタマイズ性」を最大の強みとして再定義しました。また顧客の課題解決事例をまとめた「導入事例シート」の作成や、通路側からの動線を意識したブース配置を指導しました。また、展示会後のアプローチの切り口を「商談」ではなく「労務管理のコツなどの情報提供」に設定し、相手が「Yes/No」で答えられるアプローチ手法や商談の進め方をご助言しました。成果として、展示会では関連業種との名刺交換を実現しました。また販売代理店候補となる企業との関係構築の機会となり、決裁層である労務担当者や経営者との質の高い商談機会の創出が期待されます。
<事例3:木製品製造業様(オーダー家具、木工クラフト品)>
「小売バイヤー向け商談会への新商品出展(東京開催)」
○これまでの課題
 手触り重視の無垢材を活用したクラフト品を展開しており、個人経営の店舗との取引が中心でした。今後はホテルや飲食店などのBtoB販路を拡大したい意向がありましたが、百貨店やギャラリーのバイヤーに対し、製品の情緒的価値を伝える言葉が不足していました。また、卸売における適切な価格設定(掛率)の根拠や、リードタイム等の取引条件の提示、さらに展示会後の商談を停滞させない接客の進め方についても具体的なノウハウを必要としていました。

○支援内容と成果
 今回の支援では、注力商品であるお盆を「食事のためのトレイ」から「こだわりの器を引き立てる舞台(ミニテーブル)」として価値を再定義しました。ブースの角地を活かし、象徴的な新製品「岡持ち」をアイキャッチに据えるレイアウトを提案しました。さらに、挨拶から取引条件の確認、ネクストアクションの合意までを行う5段階の「接客シナリオ」を構築し、模擬接客を行いました。成果として、名刺交換数は昨年から増加、また商談の見込み度合いが格段に高まりました。結果、大手小売店のバイヤーからの取引や都内や関西のポップアップ出店がその場で即決されるなど、具体的な販路拡大に直結しました。

≪ご担当者様の声≫

伴走型小規模事業者支援推進事業の需要開拓支援において、展示会や商談会等の出展は定番ともいえる手法ですが、事業者によっては会期を無事終えることを着地点としてしまい、その先の成果への意識が薄れがちな面もあります。

今回、建築工事業、ソフトウェア業、木製品製造業といった三社三様の事業者にフォーカスし、各々に親和性の高い出展イベントを選定できたため、確実な成果をもたらすためには、より一層戦略的に取り組む必要があると感じ、縁あって出展前後の指導を依頼させていただきました。

訴求ターゲットの設定に始まり、ブース設計や商談の進め方、出展後のフォローまで、業種特性に合わせた実践的な指導をいただきました。おかげさまで商談の質が向上し、とある事業者は大手との取引が実現しそうです。

豊栄商工会 石井様

≪最後に≫

 「展示会への出展がゴールになってしまい、事前準備をするだけで手一杯」「毎年同じ内容で出展していて、マンネリ化していてモチベーションが維持できない」といったお悩みはありませんか? せっかく貴重な時間や労力を投じて展示会に出展するなら、少しでも成果に繋げたいものです。

 弊社では、そんな悩みをお持ちの事業者様や商工会・商工会議所の指導員様と手を取り合い、二人三脚での伴走支援が可能です。ターゲットの再定義から「売れる」ブース作りまで、現場に即したアドバイスで貴社の挑戦を全力でサポートいたします。まずは、お気軽にご相談ください。

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