コンサルティング部 シニアコンサルタント
こんにちは!コンサルタントの山倉です。
こちらの記事では、「ゴールデンウィークをマーケティングする」といたしまして、ゴールデンウィーク市場に関して考えていきたいと思います。マーケティングの大きな概念は、市場に向き合い売れる仕組みづくりを行うことだと考えています。
令和5年5月8日から新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類へと移行します。コロナ禍で経済は厳しい状況にありましたが、5類移行に伴い市場のチャンスが広がると考えています。
そのような中で、今回の記事が今後の打ち手を考えるヒントになりますと幸いです。
なお弊社では、「販促手法」について30分無料オンライン相談を承っています。ちょっとした事の確認・相談でも大丈夫ですので、こちらからお気軽にご相談ください。
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ゴールデンウィークの歴史
普段何気なく楽しみにしているゴールデンウィーク、2023年のゴールデンウィークは、4月29日(土)の「昭和の日」から5月5日(金)の「こどもの日」まで、5月3日の憲法記念日から日曜日までで5連休、5月1日、2日も休みとすると9連休となります。
歴史を紐解くと1948年の国民の祝日に関する法律施行により4月29日から5月5日までの期間に休日・祝日が集中し大型連休となりました。
2023年の国民の祝日は、16日になりますので、そのうちの4日、実に4分の1の祝日が集中していることになります。
4月29日「昭和の日」昭和天皇の誕生日、みどりの日から2007年改正祝日法で新設
5月3日「憲法記念日」日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する日として制定
5月4日「みどりの日」自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心を育む日
5月5日「こどもの日」こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日
祝日の意味を知ることもマーケティング施策のヒントにつながりそうですね。
また、ゴールデンウィークの名前の由来は、諸説ありますが、映画会社が5月の連休の映画でで、正月やお盆休みよりも高い興行成績を残したことで、この時期により多くの方に見てもらうための宣伝文句として作成されたという説があります。
まさに売上アップのためのマーケティング施策から生まれた言葉だと考えられます。
市場規模の推移
それでは、実際にゴールデンウィークにはどのくらいの市場規模があるのでしょうか。
2023年4月に当社が子育て家庭を対象に行ったアンケート調査によると今年のゴールデンウィークの予算は1万円以上3万円未満の回答が最も多く、平均値は27,160円となりました。(1万円以下から15万円未満の回答から平均金額を試算)
厚生労働省の統計から2022年の児童のいる世帯は1,232万4千世帯であることから、子育て家庭の消費によるゴールデンウィークの市場規模は約3,347億円が見込まれます。
(27,160円×12,324千世帯)
また、昨年の予算に関しては、同様の方法で試算した際、平均値は19,125円となりました。同じく児童のいる世帯数で試算をすると約2,356億円(19,125円×12,324千世帯)となり、昨年と比較すると市場規模は1.42倍への拡大を見込むことができます。
コロナ禍による外出の自粛など、飲食店や小売業では厳しい状況が続いていましたが、市場規模の推移からも今年のゴールデンウィークはチャンスと判断することができます。
マーケティングでは、この市場のチャンスを取り込んでいくことが大切です。
5類移行に伴うチャンスあり
この市場拡大のチャンスに打ち手として何をしていくか。
こちらも調査結果を基に読み解いていきましょう。
ゴールデンウィークで過ごす場所に対する回答は、国内旅行の回答が昨年の13.4%から20.6%となり、約1.5倍の増加となりました。
コロナ禍で旅行を自粛する傾向がありましたが、5類移行も伴い旅行による消費の回復が見込まれます。
また、ゴールデンウィークに利用を考える商品・サービスは、ショッピング、グルメ、アウトドア・レジャーが上位の回答となりました。
さらに踏み込んで考えると最大9連休の大型連休です。前半は買い回りによる購入、後半は連休後の準備に向けた目的買いよる購入なども予測されます。
ゴールデンウィーク中の商品・サービスの利用に望む内容に関しても調査いたしました。
子育て家庭に限って言えば、マスク着用を望む声が半数以上の結果となりました。また、キャッシュレスの利用を求める声も多く、ポストコロナ時代の変化に対応したサービスが求められています。
一方で、試食・試飲やイベントの開催を望む声も多く、ポストコロナ時代では、感染症対策の継続と共に、より商品・サービスの魅力を伝えるための施策が求められていると考えられます。
最後に、子育て家庭における5類移行に伴う消費の変化について、調査結果をお伝えいたします。
5類移行に伴うゴールデンウィークの消費の変化として、積極的な外出、外食の意向は半数以上の結果となっています。5類移行に先駆けて、ゴールデンウィークでも積極的な外出、外食による消費のチャンスが見込まれます。
一方で、感染症対策を緩和していくの回答は約4割にとどまり、特に子育て家庭においては、継続した感染症対策が求められていると考えられます。
そして、消費に関して、積極的に消費をしていきたいの回答の合計は、27.4%、消費を控えていきたいの回答の合計は31.4%の回答となりました。
出典:【独自調査】GWの過ごし方に関するアンケート調査
調査期間:2023年4月15日~2023年4月21日まで
調査方法:トキっ子Webアンケート
グローカルマーケティング株式会社
回答の理由として、積極的に消費をしていきたいと回答した方の理由として、
- 「お金を使う事で経済を回していきたい」
- 「今まで行けなかったイベントや旅行先などに家族と出掛けて楽しみたい」
- 「経済を回さないと日本が回らないと思う。いつまでもコロナ禍を引きずっていては他国に遅れをとってしまうと思う。」
といった経済を回すことに貢献したいという子育て家庭の声が挙げられました。
一方で、消費を控えたいと回答した方の理由として、
- 「物価高、光熱費も高いので、消費は抑えつつ外出はしたい」
- 「商品の価格も上がっているためできるだけ無駄な出費の控えたい。」
- 「いろいろなものが値上げされ、出費が増えてしまっている」
といった物価上昇の影響により消費したくてもできないといった声が挙げられました。
このような消費の変化、消費者の声、ニーズを基にマーケティング施策を考えていきたいと思います。
たとえばですが、消費への貢献意欲が高い方へは、イベントや試食、試飲の企画を行いさらに消費喚起することが有効と考えられます。
また、物価上昇の影響により消費したくてもできないといった方へ、
商品・サービスがお客様にとって役に立つこと、魅力的であることの訴求が欠かせません。
特に物価高騰に対して、お得や節約につながることを訴求することも有効と考えられます。
- ・大容量にすることで、お得になる。
- ・この商品を使用すると節約になる。
- ・自分で作ることができる、栽培できる。
コロナ禍においても、業務用商品や付替えシャワーヘッド、家庭菜園キットなど人気が高まりましたが、お得、節約をキーワードに商品・サービスのプロモーションを行うことは、5類移行後も求められていると感じました。
また、SNS等の事前情報を求める声も挙げられました。上記のような商品サービスの魅力を伝える、感染症対策等の情報を伝えるツールとしてSNS等を有効活用したいですね。
いかがでしたでしょうか。
今回は「ゴールデンウィークをマーケティングする」といたしました。最後まで読んで頂きありがとうございました。
なお弊社では、「販促手法」について30分無料オンライン相談を承っています。ちょっとした事の確認・相談でも大丈夫ですので、こちらからお気軽にご相談ください。