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コラム

集客にもサービス改善にも効く「お客様の声」の集め方と活かし方

2025.09.24

こんにちは!コンサルタントの石田和晋です。今回は『お客様の声は集めるもの!』というテーマでお伝えします。

「お客様から感謝の言葉をいただくことはあるが、それを活かしきれていない」
「ホームページに載せる『お客様の声』を集めたいが、どうすればいいかわからない」
「GoogleやSNSのクチコミがなかなか増えない」

あなたの会社では、こんなお悩みをお持ちではありませんか?
実は「お客様の声」は、マーケティングにおいても、また自社の分析や従業員のモチベーションアップにも活かせる宝の山なのです。このコラムでは「お客様の声」を集めてビジネスに活かすための具体的な方法と活用法をご紹介します。

お客様の声を集めるべき3つの理由

「お客様の声」は、ただホームページやSNSを賑やかすための飾りではありません。集客や事業改善に繋がる、3つの理由があります。

理由1:未来のお客様の「信頼」を獲得できるから
今の時代、お客様は企業からの広告よりも、実際に商品やサービスを利用した「第三者のリアルな声」を信頼します。初めてのお店を予約する時、多くの方が口コミの評価を参考にするのではないでしょうか。お客様の声は、「この会社は信頼できるだろうか?」という未来のお客様が抱える不安を解消し、購買の最後のひと押しとなる、何よりも強力なコンテンツなのです。

理由2:自社の「本当の強み」を発見できるから
自分たちが「これが自社の強みだ」と考えていることと、お客様が実際に価値を感じているポイントは、意外と異なっていることがあります。例えば「技術力に自信があったが、お客様からはむしろ『担当者の対応の速さ』を評価されていた」といったことは少なくありません。お客様の言葉に耳を傾けることで、思いもよらない自社の魅力を再発見して差別化のポイントを見出すことができます。

理由3:商品・サービスの「改善点」が見つかるから
お客様からの感謝の言葉だけでなく、時には「ここが少し使いにくかった」「もっとこうだったら嬉しい」といったご意見も、事業を成長させる貴重なヒントになります。お客様の視点から具体的な改善点を知ることで、サービスの質を高め、顧客満足度の向上に繋げることができます。また、従業員間で良い点も改善すべき点も共有することでモチベーションとオペレーションの質の向上にも寄与します。結果として、リピート顧客の獲得やファンの育成にも繋がっていくのです。

お客様の声は「集める」もの

ここまで「お客様の声」の重要性をお伝えしてきましたが、「なかなかクチコミが増えない…」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。それは当然のことです。なぜなら、お客様の声は『待つ』ものではなく、こちらから意識的に『集める』ものだからです。その理由を2つの側面からご説明します。

理由1:満足したお客様は、わざわざ声に出さないから
あなたはここ半年の中で、利用したお店やサービスのクチコミをしたことはありますか? おそらく「NO」という方がほとんどだと思います。たとえどんなに満足したとしても、わざわざ時間と労力を使って自発的に広めたいという方はごく一部です。多くの人がクチコミを参考にするにも関わらず、自分自身はクチコミしない。ともすると非常にじれったく感じるかもしれませんが、この埋もれてしまいがちな「声なき満足の声」を集めることができれば、それは貴社にとって大きな資産となります。

理由2:不満を持ったお客様は、黙って去っていくから
逆に、不満を持ったお客様はどうでしょうか。労働災害の分野で有名な「ハインリッヒの法則」を応用して考えると「1件の重大なクレームの裏には、29件の表に出ない不満があり、その背後には、何も言わずに去っていく300人のお客様がいる」と解釈できます。不満を感じたお客様の多くは、わざわざクレームする手間をかけることなく、静かに貴社から離れていきます。これに気づけないままだと、知らないうちに大切なお客様を失い続けてしまうのです。

このように、ただ何もしなければ「満足の声」は目に見えず、「不満の声」ばかりが目立ってきてしまいます。だからこそ、企業やお店の側が「お客様の声を集めにいく」という積極的な姿勢を持って対応することが、今の時代にビジネスを成長させる上で不可欠なのです。

【実践】戦略的な「お客様の声」の集め方3ステップ

ステップ1:目的を決める~何のために声を集めるのか?~

まず、「何のために、どのような声を集めたいのか」という目的を明確にしましょう。目的によって、誰に、いつ、何を聞くべきかが変わってきます。ホームページに掲載する導入事例を作りたいのか? SNSでの発信のネタにしたいのか? 商品・サービスの改善点を探りたいのか? これによってそもそも聞くべき相手や聞き方、質問項目などが大きく変わってきます。

ステップ2:タイミングと方法を選ぶ~いつ、どうやって集めるか?~

目的が決まったら、次はお客様が最も協力しやすいタイミングと、それに合った方法を選びます。

<「お客様の声」をヒアリングしやすいタイミングの例>
BtoC(店舗・サービスなど):商品のお会計時や、サービス提供の直後、お客様から「ありがとう」と直接感謝の言葉をいただいた時

BtoB(法人向けサービス):製品の納品やプロジェクトが無事に完了した時、契約更新のタイミングや定期的な打ち合わせの場、新商品のテストやモニター利用の機会
<具体的な収集方法の例>
① Webアンケート:Google フォームなどのツールを使えば、手軽に作成・依頼できます。回答用の2次元コードを印刷したカードをお渡ししたり、SNSで呼びかけてたくさん集めましょう。
② 直接インタビュー:より内容の濃い「お客様事例」や「導入事例」を作成したい場合に最適です。質問を重ねながらヒアリングすることで、お客様のリアルな言葉や感情を引き出すことができます。
③ 口コミ投稿の依頼: Google マップや専門情報サイトなど、掲載したい媒体のリンクを伝え、直接投稿をお願いする方法です。露出が多い媒体であれば、すぐに集客に効果を発揮します。

ただし、ただアンケートを渡したり、POPを掲示したりしただけでは回答につながりません。「よろしければご協力いただけますと幸いです」「今度伺う時までにご記入ください」と必ずお声がけしましょう。

ステップ3:効果的な質問項目を準備する~何を聞くか?~

ただ単純に「○○はどうでしたか?」と感想を聞くと、「よかったよ」というありきたりな声しか集まりません。特に見込み客育成の場面で用いるためには、未来のお客様が思わず心を動かすような、「ストーリー性のあるお客様の声」が必要です。それを引き出すために質問の仕方に少し工夫が必要です。例えば、以下の4つのポイントを意識して質問項目を考えてみましょう。

<お客様の声を集める質問>

①ご利用前の状況を聞く…お客様がどのようなことでお悩みだったのか、課題を具体的に伺います。
(例:「当社のサービスをご利用いただく前は、どのようなことにお悩みでしたか?」)

②ご利用後の変化を聞く…サービスを利用して、その課題がどう解決・改善されたのか、成果を詳しくお聞きします。
(例:「ご利用後、そのお悩みは具体的にどのように変化・解決されましたか?」)

③決め手・評価のポイントを聞く…なぜ他社ではなく自社を選んだのか、特に評価している点はどこかを聞き出し、自社の強みを明確にします。
(例:「当社のサービスの特に気に入っている点や、良かった点があれば教えてください。」)

④未来のお客様への一言、勧めてもらう…最後に、同じような悩みを持つ方に向けた推薦のメッセージをいただきます。
(例:「同じようなお悩みの方に、おすすめしたいポイントはありますか?」)

これらの質問を用意することで、お客様は答えやすくなり、より具体的で説得力のある「お客様の声」を集めることができます。

まとめ

今回は、集客とサービス分析に活かすための「お客様の声」の集め方と活用法について解説しました。「お客様の声」は、ある程度のボリュームと、継続的に集める仕組みを作ってしまえば大きな財産になります。それはやがて、広告費に頼らなくてもお客様から選ばれる、強い会社づくりの土台となるはずです。まずは、お会計の際に「本日のサービスはいかがでしたか?」と一言添えることから、始めてみてはいかがでしょうか。

当社では、貴社に合った戦略に基づいたリサーチや、顧客満足度を高めるための接客接遇の支援などを行っております。もっと詳しく知りたい、相談したいという場合は、どうぞお気軽に私たちにご相談くださいませ。

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私が担当しました!
石田 和晋

コンサルティング部 コンサルタント

「うちみたいな小さなお店なんて…」と思っていませんか? どんなお店であっても、きっとお客様にご満足いただける魅力や強みがあるはずです。 私は【小さなお店のパートナー】として主にBtoCの小規模事業者や…

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