コラム

その「平均値」は大丈夫?
データ分析のはじめの一歩。「意識」でおこなうデータ分析。

2026.02.13

こんにちは。グローカルマーケティングの阿部です。

データに触れる機会が増える月末や年度末。
「今月のメンバー売上平均は目標を達成しているから大丈夫」
「平均売上の最も高いセグメントに注力しよう」
もし、あなたが平均値をもってこのように安堵しているとしたら、それは危険な落とし穴に落ちてしまうかもしれません。

このコラムでは「データ分析のはじめの一歩」として「平均値」にスポットをあてつつデータを見る「意識」を変えることで危険な落とし穴を避けるためのコツをお伝えします。
難しい計算や数式は登場しませんのでご安心ください。

なぜ?「平均値」が危険な落とし穴につながるの?

「平均値」は義務教育で学び、私生活にも浸透した使い勝手のよい便利な数値です。また、多くの人とコミュニケーションをとる上でも共通言語として理解できる親しみやすさがあります。そのため、迅速なコミュニケーションが求められるビジネスにおいて非常に便利な道具として触れる機会が多いといえます。
しかし、もし平均や合計といった便利な数値が真実を隠す危険なフィルターになることがあるとしたらどうでしょう。

例えば、あなたの行う事業のKPIとして「目標=平均1」があるとします。年度末事業を総括したレポートに「平均=1」という結果があった場合、その平均値をどう判断しますか?
「平均が目標を満たしたから、次年度も引き続き前年を踏襲しよう」
そう感じ意思決定を行うとしたら。その判断は黄色信号です。

なぜ「平均値」が危険なのか。下の図を見てください。

これらは全て「平均=1」の分布です。(分布=横軸の値にどの程度ちらばりがあるか)
例えば、実際は左上(正規分布)以外の分布なのに「平均=1」という結果に基づいて意思決定を行うとして、その判断は適切と言えるでしょうか?

平均値や合計といった局所的な数値は、全体を容易に要約する一方で、現場で起きている「重要な例外」や「多様性」を表すことができません。そして、それが落とし穴になってしまうことがあります。もし、平均値を頼りに「平均に資産を集中させよう!」とする負のリスクは中小企業ほどダメージが大きいものになってしまいます。

何をどうみたらいいの?大切なのは「意識」

ここまでで「平均値」に疑念をいだいたかもしれません。しかし、実は平均値の手っ取り早さという価値は変わりません。
大切なことは「一つの数値で判断しない事」です。
大切なのは「他の数値はどうなっているの?」という多角的にデータを見ようという「意識」です。どんなに優れた最新の指標でもそれ一つだけで意思決定をすることは平均値で意思決定をすることと同じ危うさを持っています。データの様子を知る数値は「平均値」や「合計」だけではありません。データが何を示しているのかを表す数値は色々あります。まずは平均値と合計に加えて「中央値・最頻値・分散」から見てみましょう。(詳しく知りたい方は「記述統計量」「基本統計量」で検索してみてください。)

※参考外部サイトリンク↓統計データ利活用センターのサイト

データを見る意識の大切さ

前述で「中央値・最頻値・分散」「記述統計量」「基本統計量」が登場しました。これらのワードを聞いて気持ちが引いてしまうかもしれません。その気持ちはとても分かります。私自身、数学は苦手で「シグマ?標準偏差?どこで使うの?」という状態でした。しかし、昨今の技術発展によりデータ利活用の幅は大きく広がってきました。

下記の文部科学省サイトのPDFをいくつかご覧ください(高校教員補助教材)https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_00742.html

これは高校の科目「情報Ⅱ」の教員研修教材です。これにつながる基礎的な「情報Ⅰ」は必修科目であり大学入試にも含まれています。

このことは、データを当然のコミュニケーションツールとして学んだ人財が数年で社会に登場する事を意味します。データを読み解く術を「常識」として身につけた若者たちがビジネスのキーパーソンとして社会に参画した時に「苦手」だからと避けることはできないでしょう。

その時、意思決定層が従来通りの「局所的な数値」だけで指示や意志決定を出していれば、人財の能力を有効に活用できないばかりか組織の信頼関係にも大きな影響を及ぼすことは容易に想像できます。

情報を正しく整理し、理解した上で意思決定につなげる能力は、一部の専門家のものではなく、これからの社会人に重要なコミュニケーション手段となっていくと予想されます。

いきなり、すべてを知ることは難しいでしょう。まずは「平均値と合計以外に何があるかな?」という多角的に見ようという意識から始めましょう。データを通して正しく実態を把握できれば、これまでの経験値がさらに強力な武器となることでしょう。まずは、探偵になったような気持ちでデータから実態を推理する手がかり探しと思って楽しんでください。言葉の意味を知るだけで読み取れることは大きく広がります。

とは言え、データはどう学べばいいのだろう?そう感じる方もいるかと思います。そんな時には生成AIに聞いてみるのがコツです。「データの分布を知る指標はなに」と聞いてみましょう。とても親切に教えてくれます。もう一つのコツは「疑う心を持つ」です。自分の決定は正しいのか。参考にした指標以外に何があるのか探偵気分で推理しましょう。
ぜひ「データの分布」というキーワードを覚えておいてください。

データが無いと始まらない

ここまでのお話しを活かすには、何はなくともデータが必要です。弊社にはアンケート調査や経営計画策定支援などデータ作りや目標明確化のサービスもご用意しています。多角的に経営を見つめなおしたり、今後の為にデータを集めたりなどご興味があればお気軽にお声掛けください。

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阿部 鉄矢

コンサルティング部 コンサルタント

コンサルタントとしてお客様の課題を明確にし、その解決方法をご提案します!インストアマーケティングを得意としておりますので、店内販促に関することはご相談ください。

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