コンサルティング部 シニアコンサルタント
こんにちは!WEBマーケティングコンサルタントの武田知浩です。
今回の記事では、「メールマーケティング」に関して詳しくお伝えさせて頂きます。
・昔からあるメルマガとメールマーケティングって違うの?
・名刺情報を管理できていない、資産として活用できていない…
・なるべく費用をかけないで効果的なBtoBマーケティング手法を知りたい!
・メールマーケティングを実践したい!
このような方に向けて解説した記事となっております。
メールマーケティングに関する基本的なことから、実践面での工夫までわかり易くお伝えしますので、今後の運用の参考になれば幸いです。
なお弊社では、「メールマーケティング」について30分無料オンライン相談を承っています。ちょっとした事の確認・相談でも大丈夫ですので、こちらからお気軽にご相談ください。
Table of Contents Plus
対事業者向けビジネス(以下BtoB)ではメールマーケティングを実践すべし
一般消費者向けではなく、対事業者向けのビジネスを営んでいる場合、様々な場面で名刺交換をする機会があると思います。
・展示会、見本市、商談会
・セミナー、イベント
・飛び込み訪問
さらに名刺交換ではないですが、お客様情報を獲得する機会として、以下もありますね。
・ホームページからの資料ダウンロード、お問合せ
・広告からのお問合せ
このようにして得られた「お客様情報」をしっかりと管理、資産化、活用できていますでしょうか?
営業担当者の個人管理となってはいないでしょうか?
名刺情報をはじめ、お客様情報の管理はCRM(顧客管理)という手法を取り入れる企業様が増えています。大企業だけではなく中小企業でも活用できるシステム、ツールが多く出てきました。「CRMシステム 低コスト」「CRMシステム 中小企業向け」などと検索するとたくさんのシステム、ツールがヒットします。
BtoBの理想形としてはCRMをしっかりと整備管理することですが、すぐにメールマーケティングから始めることも出来ます。メールを配信することに特化した顧客管理システムのようなものですね。
メール配信に特化したものであれば、月額数百円~数千円から利用できるものがあります。当社もそうしたツールを利用しています。
事業活動を数年以上継続していれば、必ず名刺が手元にあるはずですので、まずは手軽かつ低コストで始められるメールマーケティングから実践しましょう!
BtoBメールマーケティングの種類
メルマガとメールマーケティングの違いについて聞かれることがありますが、メルマガはメールマーケティングの1つの手法のことです。
メルマガは確かにインターネット黎明期から存在する最も古典的な手法なので、その効果に懐疑的な考えをお持ちの方もいるようです。確かに昔ながらのメルマガでは効果を上げることは難しいですが、メールマーケティングは進化していますので、メルマガ以外の手法についてもご紹介します。
1.メルマガ
上述した通り昔からある手法ですね。
獲得したメールアドレスをリスト化して、そのリストに「新製品、サービス情報」「キャンペーン、イベント情報」「展示会、セミナー開催情報」などのお知らせを一斉配信する場合に使用します。
自社を忘れさせない、自社製品、サービス名の認知を取る、お客様のニーズが顕在化したタイミングで行動変容を促す、このような目的で利用する手法です。
2.ターゲティングメール
メールマーケティングの核となる手法です。
メール配信の目的・内容に応じて、メール配信先リストをグループ分けして、適切なリストのみを対象に配信します。
・業種、業態、規模
・所在地
・名刺交換した時期
・商談経験の有無
こうした任意の条件で配信先を絞り込むことで、「自分に関係ないメール」と思われるリスクを減らすことが出来ます。
さらには
・メール開封の有無
・メール内のリンクのクリック有無
等の行動に応じてターゲッティングを変えることも出来ます。
例えば5,000のリストに配信して1,000通しか開封されなかった場合は、4,000通は見られていない、つまりなかったことになります。
そのためこの未開封の4,000のリストに対して再度同じメールを配信することも可能です。
・メールが配信された時メールソフトを開いていなかった、現場にいた
・忙しくてメールを見れない、他に返信するものが山積み
・お休みだった
・見ようと思ってたけど、他のメールに埋もれた
このような経験がきっとあるかと思います。メルマガ自体が嫌いとか迷惑ではなく、単純に見逃がされるというケースです。
そのため配信する時期を改めるだけで開封してもらえる可能性はあります。全リストに一斉配信してその開封、クリック状況も確認できない昔ながらのメルマガではこうしたことは難しいですが、現在のメールマーケティングで可能です。
3.ステップメール
メールを自動で任意の間隔で配信する手法です。
例えば、ホームページ上の資料をダウンロードしたお客様に、3日後に1通目、1週間後に2通目、3週間後に3通目のメールを設定し、自動配信するといったことが可能です。
もちろん「配信する間隔」「配信する内容」といった設計に時間と手間がかかりますが、一度設定すれば自動配信されるため、営業の手間の軽減に貢献できます。
もちろん資料請求した直後に営業からの電話フォローを入れるなどの対応でも良いですが、資料の内容によってはすぐに商談を望まず、情報収集、お勉強をしたいだけの担当者もいます。
こうした商談を望まない相手に電話フォローしても効率が悪いため、ステップメールで徐々にお客様に学習をしてもらうような内容を設計することがポイントです。
BtoBメールマーケティング手法の中で、ステップメールは投資対効果が高い手法の1つです。
4.シナリオメール
上記ステップメールと同様に自動で任意の間隔で配信されますが、ユーザーの行動により配信内容に変化をつける手法です。
例えば、自動配信したメール内のURL(例えば導入事例ページ)をクリックしたら、Aというメール(導入事例集をつける)を送る。クリックしなかったらBというメール(お客様の声)を送る。
このようにユーザーの操作行動に応じた条件設定を行うことが出来ます。ユーザーの心理を考えた丁寧なコミュニケーションができますが、ステップメール以上に設計に手間と時間がかかります。
慣れてきたらチャレンジしたい手法ですね。
5.リターゲティングメール
ホームページの特定のページを閲覧した際に自動でメールを配信する手法です。
例えば、ユーザーが費用シミュレーションページを閲覧したら、個別相談会の案内メールを自動配信する。機能ページを閲覧したら、デモ体験会への案内メールを自動配信するなどを設計することが出来ます。
ただし、やりすぎると行動を監視されているという不快感を生み出してしまうため注意が必要です。ページを閲覧した直後ではなく、少し時間をずらす。過去の経験から商談につながりやすいキラーページ閲覧時だけに限定する。こうした工夫を盛り込んで情事に活用するようにしましょう。
こちらも慣れてきたらチャレンジしたい手法ですね。
実践すべきメールマーケティングは「ターゲッティングメール」
上記した通りマーケティングの手法にはざっと5つほどは存在します。
これからメールマーケティングに取り組む中小企業の方には、まずはターゲッティングメールを活用することから始めてほしいと思います。
テキストメールではなく、HTMLメールで配信することが開封状況確認のためには必要です。
現在多くのメール配信システムではHTMLメールが利用できるので大丈夫だと思いますが、注意して選んでく下さい。当社はZoho Campaignsというツールを利用しています。
ツールを導入したら下記手順で準備を進めます。
1.リストをきれいに整備する
2.重要な配信先グループを作る
3.メールテンプレートを作る
4.実際に配信する
5.効果検証し、再配信を行う
一度ツールを導入して、手元のお客様情報をツールに取り込めば、あとはどのような目的でどのようなメールを配信するか考えるだけです。
1回の配信だけで完結させるのではなく、効果検証して、必要であれば再配信することがポイントです。
効果検証のポイントは以下の通りです。
開封率の確認
平均的な開封率の目安としては15%〜25%と言われています。しかし、業種やターゲット層やコンテンツによって異なってきますので参考程度に捉えてください。
※開封率=配信先リスト数÷開封数
ただし、明らかに開封率が低すぎる場合は開封してもらうための改善が必要です。改善ポイントは大きく下記3点です。
1.配信先リストの見直し
2.配信時間帯の見直し
3.タイトル(件名)の見直し
クリック率の確認
メルマガのクリック率も業種やターゲット層やコンテンツによって異なりますが、メール配信サービスの「配配メール」によると2~3%程度が平均と言われています。
※クリック率=配信先リスト数÷クリック数
上記より、「開封率:15%以上」「CTR(クリック率):1%以上」を一つの目安として効果検証を実施するようにしましょう。
Zoho Campaignsでは、簡単にメルマガ配信の結果を確認することが出来ます。
具体的な導入・実践に関しましては、弊社事例を基にしてご説明することが出来ますので、お気軽にお問い合わせください。
メールマーケティングの効果を高める工夫7選
最後にメールマーケティングの効果を高めるためのワンポイント工夫を簡単にお伝えします。
開封率を高めるための工夫
①配信時間を工夫しましょう
・平日、休日
・朝一、お昼休み前後、15時前後、17時前後
このように配信日時をずらしながら自社にとっての最適なタイミングを見つけてください。
②差出人を個人名にしましょう
いかにも企業から来た広告案内メールだと思われないように、取引先の誰かから来たメールだと思ってもらい、警戒心を解くために自社名ではなく、営業担当者名を差出人として設定しましょう。
一斉配信ではなく、その方への私信風にすることで開封してくれる確立を高めます。
③件名を工夫しましょう
思わず開封したくなるような件名を意識的に作成しましょう。
限定感:「いまだけ!」「期間限定!」「先着○○社限定!」
無料・お得感:「無料トライアル」「無料セミナー」
リスク・不安訴求:「最近○○のリスクが増えています」
メリット訴求;「生産性を40%向上させる新製品」「30%のコストカットを実現」
お客様の気持ちになってどのようなタイトルだと思わずクリックしてしまうか考え抜きましょう。
④製品名・サービス名を連呼しましょう
最悪開封してもらえなかったとしても、皆様の会社で取り扱う製品やサービス名を件名の一番最初につけ、定期的にメール配信することで、何とか認知してもらうことも目指しましょう。
効率としては良くないですが、メールを開かなくても、一瞬でも件名に目を留めてもらうことを目指します。
重要なキーワードは必ず件名の前の部分に持ってくるようにしましょう。
クリック率を高めるための工夫
⑤クリックボタンをファーストビューに持ってくる
ホームページや外部へのリンクボタンはメールを開いてすぐに目に入る場所に配置しましょう。スクロールさせなくても目に入るということが重要です。
お客様はこちらが思っているよりもじっくり見てくれません。読んでくれません。サーっと目を通すだけです。
そのような見方をされているという前提のもと、すぐに目に入る、目立つボタンを配置しましょう。
また外部リンクは、テキストリンクではなく、ボタンを使うようにして下さい。クリックしてほしい内容は必ずボタン形式にしましょう。テキスト形式ではクリック率がガクッと下がります。
大きさ、配色にも注意して目に留まりやすいことを意識しましょう。
⑥クリックしたいと思わせるコンテンツを用意しましょう
お役立ち系コンテンツ
・ブログ、コラムの紹介
・導入事例、お客様の声の紹介
・業界の最新動向の紹介
・動画の紹介
・セミナー・イベントの紹介
・商品、サービスに関するFAQ
・カタログ、資料の紹介
お得情報系コンテンツ
・無料トライアル
・キャンペーン情報
こうしたコンテンツを用意して「読みたい!」と思ってもらえるように工夫していきましょう。
基本的に一つのメールには一つのコンテンツを用意しましょう。複数のコンテンツをいっぺんに配信しても、見てもらえない可能性があります。
「件名(タイトル)→本文→リンク先」この一貫した流れを意識してメール本文の準備をしましょう。
全体的な工夫
⑦メールマーケティングとサイト分析を組み合わせる
メールマーケティングはメールだけで完結するものではありません。
メールを開く、リンクをクリックする、サイトへ流入する、サイトを閲覧する、サイト上で資料請求、お問合せをする。
こうしたユーザー行動が一般的です。
そのためメールだけではなくサイト上の動きを分析することも重要です。
1.サイト解析ツール(Googleアナリティクス等)を活用する
2.マーケティングオートメーションツールを導入する
こうした方法も併せてご検討ください。マーケティングオートメーションは高価なこともありすぐの利用は難しいかもしれませんが、Googleアナリティクスであれば、無料で活用することが出来ますのでぜひ使ってください。
まとめ
この記事では、BtoB事業者様向けにメールマーケティングの活用方法をお伝えさせて頂きました。BtoB事業者様におかれましてはCRMの実践導入が理想形ではありますが、すぐにメールマーケティングから取組むことも容易になっています。
当社が利用しているZoho Campaignsであれば、月額数百円~数千円という低コストで本格的なメールマーケティングを実践導入することが可能です。
高価で高機能なITツールを導入しても、中小企業では専属担当を置くことが難しく使いこなせないというお話を良くお聞きします。
そのため低コストで導入でき、かつ操作も簡単にできるITツールの導入から進めることを弊社自身の経験からも強くお勧めします。
最後まで読んで頂きありがとうございました。メールキャンペーン支援に関して気になること、より詳しく知りたいことがございましたら、お気軽にご連絡ください。
なお弊社では、「メールマーケティング」について30分無料オンライン相談を承っています。ちょっとした事の確認・相談でも大丈夫ですので、こちらからお気軽にご相談ください。