営業部 プランナー
こんにちは!営業部プランナーの立石です。
皆さんにはこんな悩みはないですか?
「お客様との商談が、いつも手応えのない雑談で終わってしまう…」
「課題が曖昧なまま提案して、結局“検討します”で終わってしまう…」
「上司や先輩のように、“刺さる提案”が組み立てられない…」
今回は営業において重要な仮説の立て方について紹介します。お客様に商談に行くとき仮説を事前に持っていくことが重要です。
しかし、ただの“予想”や“思いつき”では意味がありません。仮説とは、お客様の課題やニーズ、そしてその先にある意思決定を“先回りして掴みにいく”ための設計図です。
今回はそんな仮説設計においてポイントとなる5つをご紹介いたします!
Table of Contents Plus
お客様のビジネスモデルから考える
まず、考えるべきはお客様の“ビジネスそのもの”の理解です。
提供している商品・サービスだけでなく、「どうやって収益を上げているのか」「誰に価値を届けているのか」「コスト構造はどうなっているか」といったビジネスモデルの全体像から逆算して、必要な提案を導き出すのです。
たとえば、サブスクリプションのような毎月サービスを提供して売上を積み上げていくような会社では、「どうやってお客様に長く使い続けてもらうか」「もっとたくさん買ってもらうにはどうするか」といったことが最大の関心ごとです。そういった企業に対して、「作業時間を減らせますよ」といった効率化の話をしても、相手にとっては今すぐ解決したいテーマではないかもしれません。
本当に響く提案をするには、その会社が“何に成功を感じるのか”を正しく捉えることが重要です。
ビジネスモデルの理解は、仮説の精度を高めるための土台になります。
商談するお客様の視点になって考える
仮説設計でありがちな落とし穴は、「企業としての課題」と「目の前の担当者の関心事」を混同することです。
商談相手が経営層なのか、部門責任者なのか、現場の実務担当者なのかで、響く提案は大きく異なります。
経営者には「売上」「利益」「将来の成長性」が刺さり、現場担当には「手間」「時間」「使いやすさ」が刺さるようにそれぞれの立場で見える課題は違います。
仮説設計では、相手がその立場で何を背負っていて、何に価値を置いているのかをリアルに想像する力が求められます。
相手の視点から課題を想定することで、説得力のある仮説に近づいていきます。
上流から考える
営業現場では「お客様が◯◯に困っている」と聞くと、すぐにそれを解決する提案を考えたくなります。しかし、その課題は本当に“根っこ”なのか。もしかしたら、もっと上流に本質的な原因があるかもしれません。
たとえば、「SNS運用の成果が上がらない」という課題の裏には、そもそもマーケティング戦略の立案がなされていないや、ターゲット設定の不明確さがある可能性もあります。
仮説設計とは「目の前の症状」をそのまま扱うのではなく、「それが本当の課題なのか」に踏み込むことです。
お客様の理想像と現状から逆算して考える
お客様は、今の課題だけを解決したいわけではありません。
本当は「こうなっていたい」「将来はこうありたい」という理想像を持っています。それがたとえ言語化されていなくても、営業はそこを“察知しにいく”必要があります。
仮説設計のフレームとして効果的なのが、「理想像」-「現状」=「課題」です。
たとえば、「従業員が主体的に動く組織にしたい」という理想像があるのに、現状は「指示待ち体質で停滞している」という状態であれば、求められるのは業務フローの改善ではなく、マインドセットや評価制度の改革かもしれません。
理想を知り、現状を知り、そこから逆算する。この視点が、仮説の深みを生み出します。
「なぜ」を繰り返して考える
どんなに優れた仮説も、「それはなぜ?」という問いを何度も重ねることで、より本質に近づけます。いわゆるwhyを繰り返す「5 Whys」思考です。
例:
「業務効率を上げたい」→なぜ?
「残業が多い」→なぜ?
「日報や資料作成に時間がかかる」→なぜ?
「手作業が多い」→なぜ?
「社内にツール導入の判断基準がない」
ここまで掘り下げて初めて、「提案すべきものは業務改善ツールではなく、意思決定プロセスの整備である」と見えてくることもあります。仮説設計において、「表面の課題」を信じ切らないことはとても重要です。一見遠回りに見える“なぜ”の繰り返しが、最短で本質にたどり着くための道になるのです。
まとめ:仮説の深度が、営業の質を決める。
仮説設計とは、情報を集めて“当てにいく”作業ではありません。
それは、お客様の世界を自分の視点に置き換えて想像し、深く入り込み、行動と提案に変えていく“知的な共感行為”です。
良い仮説は、相手の心を動かし、信頼を呼び、お客様の課題解決につながります。
表面的なニーズに留まらず、「なぜその課題が起きているのか」「本当に解決すべきことは何か」を追求し続ける。
この思考の深さが、営業の質を変え、提案の本質的な価値を引き上げます。
私たちグローカルマーケティングは、営業力を向上させるご支援、研修も行っております。
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