コンサルティング部 マネージャー
全国の金物小売店、建材店、ワークショップ、ホームセンターに商品をを提供する株式会社坂謙様から、営業活動の生産性を高めることを目的としたインサイドセールス研修のご依頼をいただきました。
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研修実施の背景
坂謙様は業態が「金物商社」ということもあり、既存顧客(小売店)へのルートセールスを通じて得られる受注が売上の柱となっていらっしゃいます。
これまでの営業プロセスでは訪問営業がメインとなっており、訪問以外の手法を含めた効率の改善が課題でした。また、ルートセールスで陥りがちな「御用聞き」スタイルにならずに、こちらからお客様への提案ができるようになっていきたいという課題もありました。
そんな中、マーケティング施策を組み合わせたいわゆるインサイドセールの手法を学び取り入れることで、時間効率やコストを改善しながら、売上向上につなげていくことを目指し、研修を実施させていただきました。
研修概要・カリキュラム
研修は5日間に分けて実施しました。インサイドセールスの考え方や手法を事例を通じて理解いただいたうえで、具体的に販売を強化したい商品を1つの題材として定め、自社の営業活動にどのように取り入れていくべきかを考えました。
インサイドセールスとは、ものすごく簡単にお伝えすると、要は「認知拡大」「接点創出」「見込客育成」といったマーケティング施策を営業と連携して進めていくことです。
したがって、坂謙様のような取扱い商品が多い商社の場合、商品ごとに実施すべき施策が変わることも出てきます。そのため、今回は短時間でもわかりやすく実践に繋げていただくため、特定の商材をテーマとして設定し、その商材を販売するならどのような施策を行っていくべきかを考え、その考え方を研修後に他商材にも展開していただくことを目指しました。
1回目 | ・インサイドセールスとは何かを構造的に説明 ・具体的な手法について、県内企業の事例をご紹介 ・今後の研修の中で考えていくテーマ商材の決定 |
2回目 | ・テーマ商材におけるターゲットの明確化 ・テーマ商材の販売目標設定 ・現状のプロセスで目標達成するために必要な行動量(アプローチ、商談数等)と課題把握 |
3回目 | ・ターゲットの情報収集と意思決定手段の仮説検討 ・新規開拓のための接点づくりの手法レクチャー ・アプローチを効率化する手法、受注率を高める手法のレクチャー |
4回目 | ・インフルエンサーマーケティングの手法 |
5回目 | ・インサイドセールスを導入した際の導線整理 ・明日から取り組むべき行動計画の策定 |
研修内容(一部抜粋)
初回は、インサイドセールスの考え方や目的を理解いただくため、インサイドセールスを構造的お伝えします。そのうえで、他社事例の紹介を通じて、具体的にどのような取り組みを行っていくことがインサイドセールスであり生産性の高い営業活動に繋がるのか、をご理解いただきました。
2回目の研修では、テーマ商材を決定し、ターゲットを明確にしました。また、テーマ商材の販売目標を設定し、その目標金額を受注するためには、現状のプロセスではどれだけの行動量(KPI)が求められるのかを明らかにしていただきました。下図のサンプルのように、目標件数から逆算して必要となるアプローチ数を算出していただきました。
こうすることにより、「必要アプローチ件数のうち250件は既存接点先だけで賄えるけど残りの90件は接点づくりから始めなければならない」とか「現状の人数では商談件数が現実的ではないため、少しでも確度の高い商談を予め創出する必要がある」など、現状のプロセスにおける課題、すなわちインサイドセールスの考え方を導入すべき必要性が出てくるのです。
3回目の研修では、KPIを明らかにしたことにより導かれた課題として「新規接点づくり」「アプローチ数を増やす」「問合せを増やす」「確度の高い商談を創出する」が挙げられたため、各手法についてレクチャーを実施しました。また、ターゲットがどのように商品情報を収集し、どのような意思決定をしているのかについて、過去の商談から思い浮かべていただき、「メディアでのトレンド入手→Web検索や問合せ」といった仮説が浮かび上がってきました。
4回目の研修では、「メディアでのトレンド入手」という情報収集の仮説に基づき、インフルエンサーマーケティングによる手法を、他社事例を通じてレクチャーしました。参加者の多くが興味関心を持たれていたテーマであったため、インフルエンサーの案出しについても非常に活発な議論となりました。
最終回では、研修後に各自が取り組む行動計画を決定し、実践に繋がる体制を整えさせていただきました。
特に、今回のような業務プロセスの一部が変更になるような取り組みを行う場合、各自がやりたいことだけを話しても、周囲を巻き込めなければ実践に繋げることは難しいでしょう。例えば、複数人が「メルマガをこのように配信して問合せの獲得を増やしていこう」と考えていたとしても、誰かが音頭を取らなければプロセスに組み込まれることは難しいはずです。
そこで、最終回の行動計画は、あらかじめチームを作って取り組むことを前提とさせていただき、「こういうチームで、このテーマに、このように取り組んでいきたい」という計画を作っていただきました。今後、各チームごとの活動を開始していただく予定です。
このように、研修で検討した内容を継続的に取り組んでいただく仕掛けを用意することで、実業務にまで落とし込むことができるようになります。
お客様の声
現状のプロセスを変えていく必要性を以前から感じておりました。特に、先方のところに行って御用聞きをしてくる営業スタイルだけでは、今後の人口減少化の中で成果を上げていくことは難しいと考えていました。そこで、インサイドセールスという生産性の高い営業スタイルも学んでもらい、まずは1つでも実践に繋げていってほしいということで、グローカルさんにお願いしました。
特定の商材をテーマにして考えてもらったことで、具体的な手法を学びながら実践に移しやすくなったのではないかと思います。特にチームごとに取り組む内容を決めてもらったので、この研修をきっかけに彼ら(社員)が主体的に実行していくことを期待しています。
(代表取締役社長:坂井謙介 様)
まとめ
今回のように
■新たな知識・ノウハウを社員全員で学びたい
■学ぶだけでなく、実践に活かしてほしい。継続してほしい。
■テーマに関わらず、主体的に仕事を進められるようになってほしい。
こうした課題があられる場合には、当社の研修をぜひご活用ください。
一方通行で知識のみを得る研修ではなく、必ず社員のみなさまの行動につながる研修をご提供させていただきます。
坂謙のみなさま、ありがとうございました!