産学連携推進室長/長岡高専コーディネーター
長岡向陵高校と長岡市様を繋いだ「探究学習」においてコーディネートを担当させていただきました。
1 ≪ご支援概要≫
令和5年度 年度2学年 探究学習の企画・講師・その他連携長岡市との連携コーディネート「地域の課題の解決に自分ごととして取り組む」
2 ≪ご支援内容≫
2.1 企画立案
長岡向陵高校の探究学習では、1学年は「探究の基礎を学び企業や大学等から提供されたミッ ション探究に挑む」、2学年は「地域の課題の解決に自分ごととして取り組む」ことをテーマにしています。 長岡向陵高校様が探究学習を進めるうえで大切にしたいことをヒアリングしたところ、「生徒がモチ ベーションと意義を持って課題解決に取り組み、校内だけでなく外部との連携や繋がりを持って広く活動したい」というご希望から、地元企業等との連携や、学校外での発表会の開催を企画・ご提案し、1年間かけて実施しました。
下記に、主な企画内容を紹介します。
2.2 創業ストーリー共有会
そもそも探究って何を学ぶの?課題解決ってどういうこと?それを体験してもらうために「創業ストーリー共有会」を探究学習のオリエンテーションの位置づけで実施。「会社は何かの課題解決のためにある」という考えのもと、地元企業の創業者3名をお招きし、世の中のどのような課題に目を向け、解決策としてビジネス・起業を選んだのか…創業に至るまでの想いやストーリーをご講演いただきました。(マーケティング、アップサイクル、技能・事業承継の3テーマ)それがつまり、課題の解決のリアルなストーリーというわけです。
2.3 課題発見に向けた長岡市様のご講演
2学年は「地域の課題の解決に自分ごととして取り組む」がテーマです。そのため、まず「長岡市のありたい姿」について向陵高校の卒業生でもある長岡市地方創生推進部政策企画課の早川様に観光・産業・交通等、様々側面からお話いただきました。講演を聞いて、まずは長岡市が目指すありたい姿を把握することから始めます。
2.4 課題とは?を明確にするワークショップ
長岡市様のご講演を振り返りながら、「ありたい姿-現状=課題」は何かを一人ひとりが考え、その課題を下記の大項目に絞り長岡市様にご提出しました。その後、生徒はチームごとに下記の大項目の中から更に詳細な課題定義し、解決策を検討しました。
<大テーマ>
・駅周辺の活性化
・観光
・花火
・交通
・広報
・人口増加
・子育て
・仕事
2.5 課題解決のための情報収集(インタビュー)
例えば、「駅周辺の活性化」テーマに取り組んだチームは、実際に空き家活用や街の活性化などに取り組んでいる企業の方やお店の方にインタビューの機会をいただき、「なぜ空き家を活用しようと思ったのか」「起業のきっかけは?」などを生徒自身が質問しながら、解決策検討のための情報収集を行い
した。既に社会で活躍されている先輩方の話しは、問題の本質を捉えるうえでとても参考になります!
このようなインタビューを行う方々との連携も、多数の地域企業と繋がりのある当社だからコーディネートできることでもあります。
2.6 中間発表会
各チームにて、解決策をまとめ校内発表会を行いました。同じ課題テーマを選んでも、課題の捉え方はチームそれぞれ。もちろん解決策や発表の内容もそれぞれです。発表会では互いの発表を聞き合い、生徒同士で発表を評価し合いました。発表会後、ミライエ長岡で行う代表チームが決定されました。
2.7 代表チーム プレゼンテーション準備会
代表チームと一緒に、プレゼンテーションのブラッシュアップと発表に向けての心構えなどをお伝えし、更に内容と発表の精度を高めました。「より分かりやすく伝えるためにイメージ図を加えよう」「他市町村の事例を入れてより実効をイメージ出るようにしよう」「最後に長岡市様へ一言お礼を伝えよう」など当社からアドバイスもさせて頂きながら、代表チームの皆さんは何度も真剣に取り組まれました。
2.8 代表チーム成果発表会
ミライエ長岡を会場に、代表チームによる発表会を開催しました。当日は長岡市長、ご協力いただいた長岡市の皆様・企業の皆様、保護者や地域の皆様にお越しいただき、大盛況のうちに幕を閉じました。また、今回の2年生が取り組んだテーマ・解決策は、令和6年度にひきつがれ、ブラッシュアップされる予定です!
3.≪最後に≫
長岡向陵高校2学年をご担当くださった櫻川先生、北澤先生の情熱に心を打たれた1年間でした。探究学習は学校内だけで行うのではなく、地域(大学・行政・企業)が一体となって進めることによって、生徒の課題解決能力を育てるだけでなく、生徒の地域愛醸成やキャリア形成につながると思っています。次年度も先生方が実現したい想いを形にするべく、努めてまいります。