取締役COO 兼 コンサルティング部長
最近よく聞くESG経営というキーワード。どういうことなのか詳しく知りたいという方、解説を読んだことがあるけど結局よく理解できなかったという方、それって大企業のものでしょ?とお考えの方に向けて、ESG経営が中小企業にとってどのように影響するかということをどこよりもわかりやすく(私の主観です)ご説明致します。
なお弊社では、「ESG経営」について30分無料オンライン相談を承っています。ちょっとした事の確認・相談でも大丈夫ですので、こちらからお気軽にご相談ください。
Table of Contents Plus
ESG経営ってなに?
ESG経営とは、企業が環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの観点から取り組む経営戦略のことを指します。この3点の頭文字をとってESGというわけですね。
このESG経営が注目されている背景は、短期的に利益のみを追求する経営の在り方に対する批判が高まったことにあり、企業が単に利益を追求するだけでなく社会や環境に貢献することを目指すものです。
SDGs(Sustainable Development Goals)とも似ていますが、SDGsはゴール=目標であることに対して、それを実現するための手法の一つとしてESG(環境や社会に配慮して統治された経営をするという考え方)がある、といった位置づけですね。
ESG経営に取り組むメリット
中小企業がESG経営に取り組むことは、自社にとっても多くのメリットがあります。
①企業の信頼性やイメージを向上させることができます
社会や環境に配慮する取り組みを積極的に行うことで、お客様や社会からの評価が高まり、企業イメージの向上につながります。良い会社というブランディングにもつながりますね。
②リスクマネジメントにも役立ちます
環境問題や社会問題に対して積極的に取り組むことで、リスク回避やリスク軽減につながります。また、法令遵守やコンプライアンスの強化にもつながります。何か問題が起こってからでは遅いことも多いですので、問題が起こらないような対策になりますね。
③人材採用や定着にも良い影響が!
若年層や女性、外国人など、多様な人材を採用する企業が求められる時代において、ESG経営を行うことで、社員のモチベーションや働きやすさを高め、企業の魅力をアピールすることができます。それによって優秀な人財の獲得につながりますね。
ただし、上記のようなメリットはどこの会社も似たような打ち出しをしはじめたら価値がなくなってしまいます。まだまだ中小企業においてはESG経営を実践し、それを発信している会社は多くありませんが、今後ESG経営に取り組む企業がますます増えることが予想されますので、今から積極的に取り組むことが重要です。
取り組み方の例
では、具体的にどのようなことに取り組んだらよいのでしょうか。取り組み方の例をいくつかご紹介致します。これらはすべて完璧に取り入れなければならないわけではなく、まずはできることから実践していく形でよろしいのではないかと思います。また、既に取り組んでいることもいくつかあるのでないでしょうか。
【環境(Environment)】
・再生可能エネルギーの導入
・省エネルギーの取り組み
・温室効果ガスの排出量削減
・資源の効率的な活用と廃棄物の削減
【社会(Social)】
・労働環境の整備による従業員の健康と安全の確保
・ハラスメント対策などの人権の尊重
・多様な人財の採用、受け入れ
・社会貢献活動や地域活動の実施
【ガバナンス(Governance)】
・コンプライアンスの徹底
・社内外への情報開示
・取締役会の適正な運営
・社外取締役の任命
・報酬の透明性の確保
上記を見ると、既に取り組んでいることもあるのではないかと思います。それをしっかりと打ち出し発信していくことが重要ですね。
まとめ
ESG経営について、ご理解頂けましたでしょうか。冒頭にご説明した通り、短期的な利益追求ではなく長期的な視点をもつこと、そしてそれが無理のある取組ではなく持続可能であること、多様性を受け入れることが重要と言えそうですね。
このようなセミナー・研修ができます
本記事をご覧頂いて、ESG経営について理解できたので具体的に取り組んでみたい!もっと実践的な内容を学びたい!と思った方に対して、セミナーや研修という形でご支援をさせて頂くことが可能です。カリキュラム案を以下にお示しいたします。
タイトル:中小企業が実践できるESG経営
ESG経営とは | ESG経営とは何かということを専門用語を使わずにわかりやすく解説します。 |
取り組むメリット | ESG経営に取り組むことで中小企業にとってどのようなメリットがあるのかということを解説します。 |
事例に学ぶはじめの一歩 | 身近な中小企業がどのような取組みをしているのかという事例をご紹介します。 |
自社にできることを考えよう | 自社にできることを考えて第一歩を踏み出す体制を整えます。 |
アクションプラン作成 | いつまでに何をするか明確にしてアクションプランを作成し、実践に繋げます。 |
なお弊社では、「ESG経営」について30分無料オンライン相談を承っています。ちょっとした事の確認・相談でも大丈夫ですので、こちらからお気軽にご相談ください。
余談:あわせて覚えておきたい注目キーワード ダイバーシティ&インクルージョン
ダイバーシティ(Diversity)とは、組織内に異なる人種、国籍、性別、年齢、宗教などの多様な背景を持つ人々を積極的に受け入れ、その人々の多様性を活かして、成果を向上させることを指します。
インクルージョン(Inclusion)とは、組織内で働くすべての人々が、自分自身を自由に表現して自分らしく働ける環境を提供することを指します。多様な背景を持つ人々が、互いを尊重し、自分らしく働くことができる組織文化を作り上げることが重要です。
ダイバーシティ&インクルージョン(Diversity & Inclusion)は、異なるバックグラウンドを持つ人々を組織内に積極的に受け入れ、自分らしく働ける環境を提供することで、成果を向上させることを目指す取り組みです。ダイバーシティ&インクルージョンに取り組むことで、社員のモチベーションの向上や創造性の増加、新たなビジネスチャンスの発見など、多くのメリットがあります。