コンサルティング部 マネージャー
こんにちは! コンサルタントの八田元之です。
みなさまは普段の営業活動でどんなことを意識していますか?
「お客様のニーズを上手く引き出せるようになりたい」
「自然な流れでこちらから提案ができるようになりたい」
「相見積もりで負けてしまう。どうやったら選んでもらえるのだろう…」
多かれ少なかれ、みなさまこのようなお悩みをお持ちなのではないでしょうか?
私からは、そんなお悩みを解決するための「仮説作り」についてお伝えさせていただきます。
なお弊社では、「BtoB企業様の営業」について30分無料オンライン相談を承っています。ちょっとした事の確認・相談でも大丈夫ですので、こちらからお気軽にご相談ください。
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営業活動=親切活動
「営業パーソンの役割とは?」と聞かれて、みなさまは何と答えられますか?
「売上を上げること」「受注を得ること」「お客様に商品を売ること」…いろんな答えが出てくると思います。
もちろん上記のいずれも間違いではありませんが、最も重要なことは「お客様のお困りごとを解決すること」です。
そもそも、世の中の商品やサービスは何のためにあるのでしょうか?
それは「お客様のお困りごとを解決すること」にほかなりません。
・もっと高精度な加工ができる工作機械が欲しい
・契約書類を郵送するのが面倒だから電子契約システムを導入したい
・車が古くなって故障がちだから買い替えたい
いずれもお困りごとが見え隠れしていますよね。
私たちが営業パーソンとして自社商品やサービスを売ることも一緒です。
お客様のお困りごとを見つけて、それを解決できる商品やサービスを提案できれば売れるはずです。
お困りごとは聞いても出てこない
とはいえ、お客様はお困りごとをそう簡単に口に出してはくれません。
口に出してくれたとしても、自社の商材では解決できないお困りごとであったり、そもそもお客様自身がお困りごとを認識できていないケースもあります。
そもそもお困りごとというのは下記の図で表すことができます。
・理想と現状のギャップが「問題」
・その問題を解消するためにやらなければならないことが「課題」
・その課題の実施方法が「解決策」
などと言いますが、「お困りごと」というのはこの「課題」にほかなりません。
「WEBページを拝見させていただきましたが、御社はロボット分野に注力されていくのでしょうか?」
「ロボット分野に注力されていくうえで、今最も力を入れていることは何でしょうか?」
「と言いますと、○○の精度を高めていく必要がおありなのでしょうか?」
このように、お客様の情報から未来や理想を描き、やらなければならないこと(=課題)を定義してあげればよいのです。お客様に「○○の精度向上が課題だ」と認識していただくことができれば、その解決策を提案できれば売れるはずです。
これが「仮説を持つ」ということなのです。 要は、こちらから仮説をぶつけることで、お客様に「お困りごと」を認識していただくのです。
仮説はこう作る:工作機械メーカーAさんの事例
では、仮説はどのように作っていけば良いのでしょうか。
とある工作機械メーカーの事例で考えてみましょう。
工作機械メーカーの営業部に所属しているAさんは、B製作所のWEBページを確認したところ、採用ページが新設されていることに気づきました。インターネットで検索してみると、有料求人サービスにも中途採用の求人が掲載されているようです。
恐らく、「人を増やす」ことが、B製作所にとっての課題なのでしょう。
Aさんは考えました。
Aさん「人を増やしたいということは、受注が増えていてマンパワーが足りていないということなのだろうか。きっと請け負える仕事を増やして売上を高めていきたいのだろう。仕事を増やして売上を上げるためには…生産性を高めることができれば人を増やさなくても仕事を増やすことができるはずだ。」
Aさん「ならば、人増やすための本当の目的である「売上を上げる」という部分をまずは確認して、そのうえで生産性を上げるというアプローチがあることにも気づいていただこう。そのうえで、自社の工作機械Cを提案しよう。」
Aさんの頭の中を整理するとこうなります。
「人を増やす」というお客様の施策から、その目的として「請け負える仕事の量を増やして売上を上げたい」という理想があると想像しました。
その理想から逆算すると、生産性を高めるというアプローチも選択肢として浮かび上がってきます。
工作機械メーカーが「採用活動」の課題を解決することは難しいですが、「自動機を導入する」「工作機械の効率的な活用方法を提案する」ことであれば十分に力になることができそうですよね。
まとめ
①まずは現状の断片的な情報から「お客様の理想」を考えてみる。
②その理想を叶えるためにお客様がやるべきこと(=課題)を考える。
③その課題を解決できる、自社の商材やサービスの強みを活かせる解決策を考える。
①~③のような仮説を何パターンか考えておくことができれば、あとはお客様のところへ行ってお話しするだけです!
いかがでしたでしょうか。
みなさまもぜひ、お客様を1人思い浮かべてみて、どんなお困りごとをお持ちになりえそうか仮説を考えてみてください。
次回以降では、この仮説をどのような話法でお客様に伝えていくか、商談のコツをご紹介します。
なお弊社では、「BtoB企業様の営業」について30分無料オンライン相談を承っています。ちょっとした事の確認・相談でも大丈夫ですので、こちらからお気軽にご相談ください。