コンサルティング本部 コンサルタント
こんにちは!コンサルタントの酒井彩です。
「せっかく採用した若手が、1〜2年で辞めてしまう」
中小企業の経営者・管理職の方から、よく伺うお悩みです。採用にかけた時間と費用を考えると、定着は採用と同じくらい大切な経営課題です。
若手の離職は、本人のやる気や待遇だけで決まるものではありません。
当社では、上司との面談の質と、成長の道筋が見えるかどうかが、定着を大きく左右すると考えています。
この記事では、中小企業でも無理なく始められる「面談」と「育成」の仕組みづくりを整理します。
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若手が辞める理由は、待遇だけではありません
退職の理由としては「給与」や「働き方」が挙がりがちです。しかし支援の現場でお話を伺うと、その手前に次のような「もやもや」が積み重なっていることが少なくありません。
・自分がどう評価されているのかわからない
・この会社で、どう成長していけるのかが見えない
・困っていても、忙しそうな上司に相談しづらい
これらは本人の気持ちの問題に見えますが、根っこは「話す場」と「成長の道筋」が仕組みとして用意されていないことにあります。面談が上司の気まぐれや忙しさ次第になっている、育成が「見て覚えろ」になっている。そうした属人化した状態では、若手は不安を口にする前に転職を考え始めます。
そこで大切になるのが、個人の努力に頼らない「面談」と「育成」の仕組み化です。
定着につながる面談は「頻度・型・聴き方」で決まります
面談は、問題が起きたときだけ行うものではありません。定期的に「話せる場」があることそのものが、若手の安心感につながります。
1. 頻度:短くても定期的に行う
年に1回の評価面談だけでは、不安や迷いは拾いきれません。月に1回・15〜30分程度でもよいので、予定として先に押さえておくことがポイントです。特に入社後1年間は、頻度を高めに設定することを提案します。
2. 型:話すことを先に決めておく
「最近どう?」だけでは、若手は本音を話しにくいものです。毎回の話題を決めておくと、面談が苦手な上司でも進めやすくなります。
この1か月でできたこと・困ったこと
次の1か月で取り組むこと
上司・会社に手伝ってほしいこと
3. 聴き方:上司が話しすぎない
面談は、上司が話す場ではなく、若手の考えを聴く場です。指導や助言ばかりになると、「話しても結局説教される」と受け取られます。まずは最後まで聴き、できていることを言葉にして伝える。その積み重ねが、「この人になら相談できる」という関係をつくります。
部下の考えを引き出す聴き方は、当社のnote記事「1on1の主役は上司ではない」でも詳しく紹介しています。
面談を上司個人のセンスに任せず、会社として「頻度・型・聴き方」をそろえることが大切です。
note記事「1on1の主役は上司ではない」
育成は「見て覚えろ」から「成長の道筋が見える」仕組みへ
面談で話を聴いても、「この先どうなれるのか」が示せなければ、若手の不安は消えません。
そこで必要になるのが、育成計画と制度の整備です。大がかりな制度から始める必要はありません。
期待する姿を言葉にする
「1年目にはここまでできていてほしい」「3年目にはこの仕事を任せたい」と、段階ごとの期待を書き出します。上司の頭の中にだけある期待を見える形にするだけでも、若手は次に何をすべきかがわかります。
育成計画を面談とつなげる
期待する姿をもとに、半年・1年単位の育成計画を本人と一緒に立てます。毎月の面談でその進み具合を確かめることで、面談が「雑談」でも「説教」でもない、成長を確かめる場に変わります。
評価の場を、成長を確かめる機会にする
評価の結果を伝えるだけで終わらせず、「この半年でできるようになったこと」を一緒に振り返ります。若手にとっては、それが「この会社にいれば成長できる」と実感できる場面になります。人事評価を育成に生かす考え方は、当社のnote記事で詳しく紹介しています。
場当たり的な育成から、期待・計画・評価がつながった仕組みへ。それが若手の定着を支える土台です。
まとめ:定着は「人」ではなく「仕組み」で支える
若手の定着は、本人のやる気や上司の人柄だけに頼るものではありません。 定期的に話せる面談と、成長の道筋が見える育成計画。 この2つを仕組みにすることで、管理職が変わっても同じ質で若手を支えられるようになります。 まずは次の3つから始めてみてください。 ・若手との面談を、月に1回の予定として先に入れる ・面談で話す「3つの話題」を社内でそろえる ・「1年目・3年目に期待する姿」を書き出して本人と共有する 当社では、中小企業の人材育成・定着に向けて、面談の型づくり・育成計画の策定・管理職向けの研修まで伴走しています。「自社に合った進め方がわからない」という場合は、お気軽にご相談ください。 採用の段階での面接の進め方は、管理職向け面談スキル研修のコラムもあわせてご覧ください。





