コンサルティング部 コンサルタント
(2024年2月1日更新)
こんにちは!コンサルタントの堀田タケルです。
今話題のChatGPTをご存知ですか?ニュースや各メディアで連日にわたって取り上げられており、2023年のメガトレンドとなりました。今回はこのChatGPTについて、中小企業様や小規模事業者様でも取り組める4つの活用方法について詳しく紹介していきます。
なお弊社では、「生成AI活用」について30分無料オンライン相談を承っています。ちょっとした事の確認・相談でも大丈夫ですので、こちらからお気軽にご相談ください。
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ChatGPTとは?
ChatGPTとは人工知能(AI)の一種であり、アメリカの人工知能研究所であるOpenAI社が開発した対話型のAIです。ちなみにGPTとはテキストの生成、要約、分析などの自然言語処理タスクを実行する事前学習モデルのことを指します。GPTの由来は以下です。
G(Generative):生成
P(Pre-trained):事前学習
T(Transformer):AIの学習モデル
このGPTモデルをベースに開発した対話型AIがChatGPTになります。ChatGPTは、言語理解や文章生成の能力に優れており、人間のような自然な文章で質問に対して適切な回答をすることができます。
ChatGPTが注目されている理由
ChatGPTが注目されている理由は主に次の3つです。
①発表後2ヶ月で月間アクティブユーザー数1億人を突破
ChatGPTが2022年11月30日に正式リリースされてからなんとわずか2ヶ月で月間アクティブユーザーが1億人を突破しています。
この”2ヶ月”という数字がどのくらいすごいかと言うと、
あのデジタル音楽配信サービス「Spotify」で55ヶ月、
いまやビジネスにおける一大SNSとなった「Instagram」で30ヶ月、
Instagramを超える勢いで普及した「TikTok」でさえ9ヶ月
となっており、いかにChatGPTが爆発的に普及しているかが分かります。
②日本国内でも利用者数が既に100万人を超えている
1位のアメリカ、2位のインドに続き、日本はなんと世界で3番目に利用者数が多いとされています(2023年5月時点)。
世界の先進国を差し置いて、OpenAI社があるアメリカ、中国を超えて世界第1位の人口国となりそうなインドの次に、わずか人口約1.2億人の日本が世界で3番目に利用者が多いのです。
日本で既に120人に1人はChatGPTを使っている計算になります。国内で見ても圧倒的なスピードでChatGPTは普及しているのです。
③昨今のAIブームの先駆けとなった
今や世界的にAIが注目されていますが、ChatGPTのお陰で今のAIブームが来たと言っても過言ではありません。
OpenAI社のChatGPTの他にGoogle社のBard(バード)、Microsoft社のBing AI(ビングエーアイ)と、文字生成AIひとつとっても数ある企業が参入しており、他にも例えば画像生成AIのDALL・E(ダリ)、Stable Diffusion(ステーブルディフュージョン)、Midjourney(ミッドジャーニー)など、様々な場面でのAI活用が期待されています。
中小企業、小規模事業者でも取り組めるChatGPTの4つの事例
ではChatGPTでは一体なにができるのか。実は、少し挙げるだけでも、
・案出
・要約
・翻訳
・ロジカルチェック
・契約書の雛形作成
・数字の集計・分析
・コピーライティング/記事作成
・コード生成(プログラミング)
・エクセル/スプレッドシート数式・連携
・商談の議事録作成(外部ツール)
・YouTubeの文字起こし・要約(外部ツール)
など、文字に関わるあらゆる作業を行うことができます。その中でも、特に中小企業様や小規模事業者様におすすめの4つの活用方法をご紹介します。実際の画面も交えながらお見せします!
関連記事: 【ChatGPT活用法】会議効率を革新する議事録作成方法とは?
関連記事: 海外販路開拓を加速化させるChatGPT活用法
①案出
✓ キャッチコピーを考えてもらう
✓ とにかくアイデアを出してもらう
✓ 企画案を考えてもらう
まず何と言っても案出の場面でChatGPTは有効です。壁打ちやブレストに最適な手法と言えます。
関連記事: 即使えるプロンプトの雛形あり!ChatGPTにおけるプロンプト活用のポイント
②検索エンジンの代わりに使う
✓ 分からない言葉や単語を教えてもらう
従来であれば、分からないことや調べたいことがある時、
【これまで】
① Googleなどの検索エンジンでキーワードを打って調べる
② 上位表示されている記事やサイトを見る
③ 他に参考になりそうなサイトもいくつか見る
④ 自分なりに解釈し理解する
だったのが、
【これから】
① ChatGPTに質問する
② 最適な回答をChatGPT内で教えてくれる
だけで完結するので、圧倒的に作業効率が上がります。
ちなみにここで一点注意点があり、
ChatGPTは2024年1月時点で「2022年1月」までのデータしか持ち合わせていないため、
最新データやトレンド情報等を調べる際はおすすめできません。
(有料版のGPT-4は2023年4月までのデータを学習してます)
こういった時はGoogleなどでしっかり調べるようにしましょう。
少し余談ですが、Googleの拡張機能で「ChatGPT for Google」という便利な機能があります。
Google検索時に画面右側でChatGPTが検索ワードに対して適切な回答をその場で行ってくれます。こういった拡張機能を有効活用するのもおすすめです。
気になった方は「ChatGPT for Google」と調べてみてください!
③記事、原稿の作成
✓ プレスリリース案を書いてもらう
✓ SNSの投稿内容を考えてもらう
✓ スピーチの原稿を考えてもらう
文字生成に優れているので、こういった記事や原稿などを生成するのも得意です。
④要約、翻訳
✓ 論文や長い文章の要約
✓ 英語翻訳
✓ 議事録の作成
たくさんの文字情報を生成する一方、このように短くまとめたり、外国語を日本語に自然な文章で訳すこともできます。
ChatGPTを使う際の注意点
とても便利で優秀なChatGPTですが、注意点もいくつかあります。
①2022年1月までのデータしか持ち合わせていない(2024年1月時点)
まずはさきほどもご紹介しましたが、ChatGPTのデータは2022年1月までのデータしか持ち合わせていないため、
最新ニュースや直近の出来事などを調べるのには向きません。
②たまに質問に対して適切でない回答をしてくる時がある
また、ChatGPTはあくまで大量のデータから学習しているため、時に誤った情報や不適切な回答を生成することもあります。
さきほどの①も含めて、ChatGPTの活用時にはフィルタリングをしっかり行い、生成された情報をそのまま鵜吞みにするのではなく、回答の正確性を確かめるためにその情報は本当に間違いはないかの確認を改めてしっかり行う必要があります。
③個人情報や機密情報は入力しない
ChatGPTは、機械学習のためにユーザーの入力情報を取りためているとの報告があります。
そのため、お客様の情報や社内の機密情報の入力は避け、どうしても入力したい場合は「〇〇株式会社」「山田太郎様」などと入れて、ChatGPTへの直接の秘密情報の入力は控えるようにしましょう。
以下に、一般社団法人日本ディープラーニング協会より公開されている「生成AIの利用ガイドライン」についてのリンクも記載します。
生成AIの利用ガイドライン(一般社団法人日本ディープラーニング協会)
ChatGPTのみならず、生成AIを使用する際は事前に確認いただくことをおすすめします。
④GIGO(Garbage In, Garbage Out)
直訳すると「ゴミを入れてもゴミが出てくるだけ」という意味になります。
つまり、変な質問をしても変な回答しか返ってこないということです。
「ChatGPTを試してみたけどそんなに使えなかった」と言う多くの人はこのGIGOになっている可能性があります。
ChatGPTを使いこなしている人はまず質問の時点で質の高い問いをしているのです。
ちなみに、生成AIに対しての質問や命令のことを、専門用語で「プロンプト」と言います。
GIGOにならないためのポイントはいくつかありますが、すぐにできるものとして、プロンプトを投げる際に以下の3つを意識すると良いでしょう。
・「役割」を与える
例)あなたは今から小学校の先生です、あなたは編集者です、など
・「制限」を与える
例)300文字以内で書いて、箇条書きで教えて、など
・「前提」を与える
例)若い世代からいいねがほしいから、これはブログ用の記事です、など
関連記事: 即使えるプロンプトの雛形あり!ChatGPTにおけるプロンプト活用のポイント
また、ChatGPTの本質は「会話」にあります。
質問をした後も、「より具体的に教えて」「〇〇の観点も付け足して」などと調整を入れていくことでよりChatGPTを使いこなしていくことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ChatGPTで出来ることはかなり多岐にわたり、中でも特に中小企業様や小規模事業者様におすすめの活用方法を4つご紹介しました。
最後に言えることとしては、中小企業様や小規模事業者様にとってChatGPTは「生産性を上げる」ためのツールです。
少し応用的な話をすると、チャットボットへの応用やAPI(Application Programming Interface)の活用等もありますが、まずは守りの施策として自社内の生産性を上げるためにChatGPTを使うのが良いでしょう。
その点、ChatGPTだけを使うことでそのまま集客につながる、売上アップに直結する、ということではありませんが、
あなたのアシスタントや秘書のように使うことで圧倒的に効率化が進みます。
ぜひこのChatGPTを活用し売れる仕組みづくりの補助を行ってもらいましょう!
今回のChatGPTはデジタルツールの活用、すなわち捉え方によってはDX(デジタル・トランスフォーメーション)のひとつとも言えます。
DX(デジタル・トランスフォーメーション)については以下のコラムをご覧ください。
(中小企業様・小規模事業者様が今すぐ実践できるDX(デジタル・トランスフォーメーション)の取組とは?)
【商工会・商工会議所様、企業様、団体様へ】
以下よりChatGPT活用セミナーの概要をご確認いただけます。
ぜひ今年度のセミナーや研修のテーマにご検討いただけますと幸いです。
参考情報: ChatGPT活用セミナー
【中小企業様、小規模事業者様へ】
・DXに取り組みたいけど何からすればいいか分からない
・より効果的なデジタル施策があれば教えてほしい
・デジタルマーケティングやWEBマーケティングについて詳しく知りたい
このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽に当社までお問い合わせください。「生成AI活用」について30分無料オンライン相談を承っています。ちょっとした事の確認・相談でも大丈夫ですので、こちらからお気軽にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました!