コラム

顧客ニーズを踏まえたオンラインショップの新規集客とリピート集客施策について

2021.02.20

(2024年1月6日更新)
こんにちは!WEBマーケティングコンサルタントの武田知浩です。

この記事ではオンラインショップの最終目的である「売上拡大」を実現するために、顧客ニーズを踏まえた「新規集客」と「リピーター集客」の考え方や取組施策についてわかりやすくお伝えしていきます。

・オンラインショップを作ったけど、集客がうまくいかない!
・オンラインショップの売り上げが伸びない!
・オンラインショップで何から改善すればいいか分からない!

このような方に向けて解説していきますので、ぜひお読みいただき、実践してみてください。それでは行きます!

※当記事では楽天、Amazon、Yahoo!などのショッピングモール上のショップではなく、独自オンラインショップを前提に執筆しています。ショッピングモールショップ様にとっても参考にしていただける箇所はあるかと思いますのでご了承下さい。

なお弊社では、「オンラインショップ運営」について30分無料オンライン相談を承っています。ちょっとした事の確認・相談でも大丈夫ですので、こちらからお気軽にご相談ください。

オンラインショップの売上構造を理解する

オンラインショップでの購入完了をコンバージョン地点と設定すると、コンバージョン数(購入完了数)の方程式は下記図のように表せます。

・オンラインショップへの集客施策に励み、一人でも多くの訪問者を集める

・オンラインショップ上の接客強化に励み、一人でも多くの人に購入してもらう

このように、ざっくりと言ってしまうと、オンラインショップに一人でも多くの人に訪問してもらい、その中から一人でも多くの方に購入してもらうことで、コンバージョン数(売上)が向上する下記のようなシンプルな構造です。

下記図の数字を入れた具体例でもう少し詳しく見てみましょう。

オンラインショップで月商100万円を目指すとします。ショップに並んでいる商品の平均売価(または平均注文単価)が10,000円だとすると、100件の注文が必要になりますね。(10,000円×100件=100万円)

100件の注文を獲得するために果たしてどれくらい集客をすればいいのでしょうか?扱う商材により転換率は上下しますが、最低でも1%は確保したいです。100人訪問したら1人は買ってくれるという割合です。この転換率1%をもとにすると、注文100件獲得するためには、10,000回の訪問が必要となります。(10,000回×1%=100件)

10,000回の訪問数を確保するために何をすればいいのか、ここを考えることから始めます。既にオンラインショップを運営されている方は最近のデータを基に妥当性を考えてください。10,000回が自社ショップにとって現実的ではない場合、転換率を1.25%,2%と上げるためにはどうすればいいかを考える必要があります。転換率が2%であれば、必要訪問数は5,000回ですみます。

10,000回×1%=100件
8,000回×1.25%=100件
5,000回×2%=100件

訪問数を上げるか、転換率を上げるかで、注文件数の最大化を目指しましょう。また、訪問数を増やす際に「分解して考える」という視点がポイントです。いままで一度もオンラインショップに来たことがない人、購入したことがない人を集めて買ってもらう施策と、1度でも購入したことがある既存客にリピートしてもらう施策は異なります。しっかりと集客するターゲットを設定して取り組むことが非常に重要だと言えます。

関連記事: オンラインショップ運営の目標数値設定の考え方と方法 押さえるべき6つの数字とは?

オンラインショップへの新規集客に役立つ施策

新規集客アプローチ

上記図はあくまでも一つの例ですが、新規集客を実施する際に参考にしてほしい図です。見込み客の検討段階(=顧客ニーズ)に応じて取り組むべき施策を書き出したものです。もう少し検討段階を深掘りしてみます。

無関心層自社商品やサービスを知らないし、興味関心もない。自社商品やサービスが提供するベネフィットにも魅力を感じない状態。もちろん自発的に調べたりしない。受け身で情報に接するだけの状態なので、記憶からもすぐになくなる。
潜在層自社商品やサービスを知らないが、特定の悩みや困りごと、欲求が芽生えている状態偶然目にした情報で一気にニーズが開花し購買行動に直結することもある。しかし自発的に情報収集はしていない。
準顕在層ニーズが発露し、悩み事・困り事の解決策、欲求を満たす方法を自発的に探し始めた状態。まずは手広く情報収集をするところから始めるので、この段階のユーザーにいかに見つけてもらうかが一番大事。
顕在層購買、来店することを前提に具体的な検討、最終判断を進めている状態。ある程度情報収集は完了しているので、最後の一押しが重要になる。ここのユーザーは多くの企業が獲得を目指すので競争も激しく、広告単価も高騰しがちになる。広告による集客だけではなく、受け皿となるサイト・ページ内での接客も非常に重要。

新規集客といっても、自社のお店で一度も買ったことのないお客様の状態は上記のようにばらけます。むやみやたらと集客のための施策を実施しても、どんな検討段階の人に向けて実施するのか決めていないと成果を上げるのは難しいと言えます。

中小規模オンラインショップにとって狙うべきユーザー層

特に中小規模オンラインショップでは、無関心層にアプローチすることは得策とは言えません。まずは、自発的に情報収集して動き出している準顕在層~顕在層に向けて自社商品を知ってもらうことから始めるべきです。

取り扱い商材のジャンルによりますが、どこのオンラインショップも自発的に検討を進めている層から取り込みにかかりますので、競争は激しいことが予測されます。しかし、その競争に勝たないことには新規集客の獲得は見込めません。

潜在層や無関心層を狙う方が競争は和らぎますが、購入に至る確率(転換率)はぐっと下がってしまいます。資金が豊富で大々的に広告を出し続け、継続接触を図り、想起率の向上を目指すことができる場合には良いのですが、多くの中小規模ショップではそんな余裕はないはずです。特に資金的に。

中小規模ショップではいつ買ってくれるか分からない層にアプローチするよりも、今すぐかそろそろ購入しようとしている層に確実にアプローチしていくことが重要です。

ここでは、「WEB広告の活用」が重要になります。もちろん目指す売上規模により広告のような有料施策を打つのか、SEO対策やSNS活用などの無料でもできる施策を打つのかはショップ様によって最適解は異なります。だからこそ、最初に「目標売上」を決めておくことが大事なのです。

関連記事: WEB広告を活用してオンラインショップへの集客を加速させる方法

関連記事: WEB広告を活用してリニューアルしたホームページやオンラインショップへの集客する方法

既存顧客のリピート集客に役立つ施策

既存集客アプローチ

オンラインショップではいかにリピートをしてもらうかが至上課題となります。1回客だけを集め続ける自転車操業のような運営では先行きは厳しいと言えます。そのために、購入後のアフターフォローを通して2回目の壁を乗り越えてもらうことに全力を注ぎこむことが必要です。

新規客を一人獲得するよりも、2回目の壁を乗り越えてもらう方がよっぽど重要です。そのためにまず下記内容をご検討ください。

オンラインショップにおける2回目の壁を超えるために出来ること

・商品発送時にお礼状(できれば手書き)を同梱して人の温度感を残してください。

・次回使えるクーポンを同梱することも2回目の壁を超えるために有効です。

・購入後の接触(サンキューレター、はがき、DM、メール、LINE、電話など)を必ず行ってください。1週間後、1か月後、2カ月後など商品により異なりますが、複数回の接触を試みてください。

SNS運用している場合には必ずフォローしてもらい、ゆるいつながりを作り出すことを意識してください。特にLINE公式アカウントの活用をおすすめします。

これからオンラインショップを始める方、始めて間もない方は、新規集客とリピート確保のバランスを見ながら取り組みを進めてください。新規だけを優先し、購入者へのフォローを全くしていないという状況は極力避けてください

オンラインショップの顧客データを整備する

ある程度ショップ運営歴のある方は、改めて自社顧客データを整備し、以下のような切り口から顧客データを見やすく整備してください。

・累計購入回数
・累計購入額
・最終購入日

そしてお客様のランク付けを実施し、自社の売り上げに大きく貢献して頂いているコアユーザー、ロイヤルカスタマーを見つけ出してください

新規のお客様よりも、長年ショップを利用し続けているコアユーザーやロイヤルカスタマーを何よりも大切にするべきです。そのため下記施策を検討してみてください。

・大切なお客様専用のキャンペーン、イベントを実施する
・お客様を巻き込んだ商品開発を実施する
・お客様を巻き込んだSNS運用を検討する
・特別なお友達紹介インセンティブ制度を導入する

コアユーザーやロイヤルカスタマーが自分たちが大切にされていると感じてもらったり、半ば身内のような感覚を持ってもらうことでよりショップへの愛着度が高まります。ある程度ショップ運営歴がある方は、ぜひ大切なお客様に対して何ができるかということも考えてみてください。

まとめ:自ら情報収集をしているユーザー向けに新規集客を行い、購入後のフォローをしっかり行う!

オンラインショップ運営をしているとやらなければいけないことが山のように発生します。0から作ったばかりであれば、集客に全力を注ぎこむだけでいいですが、ある程度注文が発生してくれば、受注対応をこなしながら、オンラインショップ改善に取り組む必要がるので、作業量が増えてきます。

そのため何を改善するために取り組むのかという「目的」を明確にし、また現状の「数値」を把握した上で取り組むようにしてください。数値で確認することで、改善したのか、効果がないのかということを判断でき、PDCAを回していく際の判断を下せるようになります。

この記事ではオンラインショップの売上方程式をご紹介し、その中でも訪問者を増やすために「新規集客」と「リピート集客」に分けて施策を実施する重要性をお伝えしました。

関連記事: オンラインショップの売上アップに必要な「接客改善」の取組内容を解説!

なお弊社では、「オンラインショップ運営」について30分無料オンライン相談を承っています。ちょっとした事の確認・相談でも大丈夫ですので、こちらからお気軽にご相談ください。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

私が担当しました!
武田 知浩

コンサルティング部 シニアコンサルタント

貴社の「デジタル改革担当」として、デジタルツールやシステムを駆使して、課題解決のサポートを行います。人手不足対策、業務効率化推進、付加価値の創出、すべてデジタルで解決できます!デジタルを課題解決の手段…

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